化粧地蔵ツアー

化粧地蔵を御存じだろうか。

全身を極彩色に彩られた石のお地蔵さんである。

化粧地蔵に出会ったきっかけは一冊の写真集だった。

「化粧地蔵〜こどもの神さま」池田弥三郎 牧野茂 三村幸一 淡交社1973年刊

この中に登場する地蔵の色彩感覚と造形感覚に私は思わずひっくり返ってしまった。

後に詳しく紹介するが光背がキンキラキンだったり顔が笑い顔だったりとミャンマーの仏像もびっくりのカラフルな地蔵の数々。

これらのユーモラスを通り越して一種シュールな雰囲気すら漂わせる地蔵群は従来の渋〜い石仏観をひっくり返す位の元気とインパクトを持っている。

このパワーの源は何か。それはそのほとんどが子供の手によって描かれているからに他ならない。

多くの化粧地蔵は8月の地蔵盆の時期に子供達が集まりその地域の地蔵に色を塗っていく。

この祭礼は京都市内を始め青森の津軽地方、若狭、丹波、但馬、丹後、大津、大阪の高槻、奈良北部辺りで見られるものだそうだ。

津軽はアレだが、その他は地域的にも京都とつながりの深いところばかりだ。元々京都がルーツで周辺に広がっていったものなのだろうか。

そんな中で京都市内以外では若狭湾に面した地域に化粧地蔵が多くあるという。

というわけで福井県小浜市、京都府宮津市、大江町、加悦町、野田川町に行ってみた。

勿論この地域の他にも化粧地蔵は数多くあると考えられるがリサーチの結果、上記の地域辺りが化粧地蔵多発地帯であろう、という結論に勝手に至った。

もしもここ以外にも化粧地蔵密集地域があったり、また「ワシの町にも化粧地蔵があっぞ!」という場合は、皆さん迷わずメイル、ミ−。

ついでに「ウチの村に来て化粧地蔵を描いてくれ」という依頼も随時受け付けます。

 
写真が多いので訪れた順に3つに分けてあります。
1福井県小浜市

2京都府宮津市

         3京都府大江町 加悦町 野田川町


2002.9.

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