ワットタパン(後編)/パンガー

Wat Ta Pan (part2)/ PhangNga




「泰国珍寺修行南へ」最終解脱ステージであるワットタパン。



その境内にあった巨大な龍の形のトンネル




明らかに怪しげな雰囲気を醸し出している。

入口横にいる小僧も入れ入れ、と指差し勧誘。




髑髏の上に乗った小僧も誘っている。



地獄に限らずタイのお寺では指差しちびっこコンクリ像を良く見かける。

何か宗教的なメタファーでもあるのかと思ったが、単なる道案内だったりする。

龍の手のひらには興!





さあ、ここまで誘われたら入るしかないじゃないすか!

つか誘われなくても入りますけどね。いや、入るな、と言われても入りますけどねっ!




おお、龍って案外綺麗な歯並びなのね。




で、薄暗い電灯を頼りに歩いていくと、視界が開け、外に出る。



いよいよオレも解脱、なのか?全てが美しい世界、全てが透明な世界、全てが調和した世界…



…などという期待はあっさり裏切られ、またしても地獄でした…



嗚呼、リアル無間地獄…

まずはウェルカムイベント、閻魔サマのお裁き。



日本では恐ろしく表現される閻魔サマだがタイでは結構気のいいおっさん風に表現されることが多い。

中国の十王信仰を経由してきた日本の閻魔サマとはその意味合いが違うのだろう。




閻魔サマのキャラはともかく行き先の地獄の苦しみは日本もタイも一緒。



裁かれる方はショックのあまり白い涙が出ちゃってます。



その背後に広がるのは阿鼻叫喚の責め苦、責め苦、責め苦…




視覚的にかなり痛めの極太系トゲトゲの木を中心に展開される地獄の光景。





例によってお料理系の責め苦が多い。






先ほどの地獄のスタイル同様、派手な流血を抑え、あえて内省的な痛みの表現に徹している。



コレにコイン入れろって…


万力責め。思わず目から軽く流血(オイオイ…)。




地獄のパスタマシーン。そこまでお料理にこだわらなくても…




この責め苦は効きそう!



ってマンガかぃ!



で、トゲトゲの木。






だら~ん。





だら~ん。







不倫をした人がこの木に登るそうだが、そんな死地においてもお互いを気遣うカップル。これぞ真実の愛!




動物ふれあいコーナーでは過激なふれあいが体験できます。こちらはもぐもぐタイム





全体的に湿気が多くて黒ずんだ像が多い。





地獄鍋。やや小ぶり。




やや写実的なコンクリ像。





妙にエロいぞ!蛇のくせに。




この寺にあるコンクリ像全体にいえる事だが、異なる作風の像が見受けられる。

恐らくこの寺のコンクリ像制作には複数のグループが携わっているのだろう。



タイの寺にあるコンクリ像は基本素人の信者が見よう見真似で作っているケースが多いという。

当然出来不出来の差は大きい。




中には下手すぎて逆にリアルに怖い像などもあるので油断ならない。






地獄鍋の中に水がたまってる。ボウフラ湧きそう。









これも妙にリアルですね。






ホセとかカルロス的な雰囲気の獄卒(攻撃陣)と黄色くペイントされた亡者(守備陣)の組み合わせが多かった。









コインを入れるとこの棺桶に何か起こるよー!的なポーズ。




勿論コイン投入準備完了!投入開始!でもチョット待て!



コレまでの例もあることだから一応、棺桶の中身を確認しておこうじゃないか。

    

嗚呼…

完全にガラクタっちゃってるわー。ダメだこりゃ!

マシンの按配から本来ならコインを入れたらどうなるのか、何となく想像できなくもないけど…





こちらのお方はコインの投入口すらなくなっちゃってました…















ほのぼのマンガ 責め苦君



獄卒「ほーれ、地獄の責め苦を味わうのじゃー!」


亡者「ちょっ、ちょっと待ってください!」


獄卒「ふふふ、いまさら懇願しても無駄じゃ」


あっ!


何?




えろばっ!!!!!!



以上!








さて、旅もそろそろお終いである。



タイの南部、特にプーケットやパンガーはリゾート地のイメージが強く、ローカル色の強いコンクリ地獄や珍寺など皆無かと思われたが、結構色々ありました。


特に最後に訪問したここ、ワットタパンはタイ屈指の立体地獄で、コンクリ彫刻表現の新しい可能性を感じさせてくれる寺だった。

電動ギミックが完動しているともっと良かったんだけどね。








谷底のような場所で繰り広げられる無言の宴、訪れる人は少なく鶏の鳴き声だけが虚しく響き渡っていた。


世界に類を見ない独特の超ファンキー世界、コンクリ地獄。

でもタイ人にはシカトされ、メンテもままならない不遇っぷり。

人間の業の深さを知ることのできる素晴らしい教材だけに今後もオレ世界遺産としてビシビシ注目していく所存である。






この辺で「泰国珍寺修行南へ」、お開きにします。長々とお付き合いいただきありがとね。








地元の女子高生達が地獄で談笑してました。





おしまい





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