麻豆代天府/髙雄市



みんな大好き麻豆代天府に久しぶりに行ってみた。



相変わらず巨大な龍がのたうち回っている。





思えば以前訪問したのが2000年(その時のレポートはこちら)。

その頃はほぼ無名の存在だったが、その後あちこちで取り上げられ、今やゴールデンのテレビ番組にまで登場する存在にまでなった。

何となくインディーズの頃からライブに通ってるバンドがメジャーになったのを遠くで見ているバンギャみたいな気分です、ハイ。





で、麻豆代天府である。

久しぶりに訪れたら雨!しかも結構な豪雨だった。

まあ見どころのほとんどが屋内施設なのでいいのだが、やはり気分はどんよりとした感じになってしまうのだった。


そんな気分を吹っ飛ばしてくれたのが本堂前にあったこちらの神様たち。



独特過ぎるヘアスタイルの神様や




被り物をお召しになった神様




ピコピコハンマーを持った神様




瞳孔が開いちゃってる神様




そう、これらは六十太歳の神々だ。

そして六十太歳といえば…



ハイ!みなさんお待ちかねの目から手の神様こと甲子太歳金辨大将軍様である。




並み居る強豪の中でもひときわ群を抜いて奇抜なそのいでたち。

やっぱカッコイイわー。目から手様!




そんなこんなで本殿を参拝後、お楽しみの地獄へ。



ザ☆十八地獄。

日本では十大地獄とかいうが、道教世界では十だったり十八だったりする、ような気がする。


目の前の巨大龍を眺めながら、地下に降りていく。



通路の両脇には亡者や鬼などのレリーフが。



しかもこのレリーフ、身体に比べて頭が妙な位置で浮き上がっているから斜めから見るとヘンな感じになっちゃっている。

コレ、台湾のお寺などでよく見かけるのだが、素晴らしい。



そうこうしているうちに通路は暗くなり、地底世界っぽい作りになってくる。






そして最初に現れるのがこちら。

地獄の第一景である。



早くも端っこの方では人形がカクカク動いているが、ここの地獄は人形が電動で動く仕組みとなっているのだ。


人感センサーで作動するので、人が通ると照明が点き、地獄の裁きが始まる。



↑画像右端にある丸いモニターに過去の悪行が映し出されているぞ。

いわゆる浄玻璃の鏡みたいなものだ。



↑ありゃあ〜、こんな映像が写されてるよ。

これじゃあ極楽には行けそうもないな…。

女性がいい感じの般若顔してますねえ。






お次は第二の景。



巨大なノコギリで動物が斬られてます。




さらにお次は車で轢かれる地獄。



仕事しないでぐうたらしてると轢かれちゃうそうです。

酒飲んで道で寝てたら車に轢かれちゃうわけで、地獄も現世もあんまり変わらないですね。

つかあの世にも重機あるんか!




そんなこんなで延々と裁判→判決→刑執行、というメニューを淡々とこなしていく。



血の池地獄的なところを渡ってさらに進む。





寒そうな地獄や




大叫喚地獄的なところや




痛そうな電動地獄が延々と続く。



責め苦を受ける亡者、特に男性が妙にカジュアルなのが逆にリアルで怖い。

そしてチェックのシャツの人が多いのが気になる。



地獄では様々なイベントが開催されている。



餅つき大会





芋煮大会





石臼粉挽き大会




そしてまた餅つき大会リプライズ。



タイの地獄もそうだが、どうしてアジアの地獄ってお料理に関連させたものが多いのだろう。

西洋の地獄って精々火で炙られたり、高いとこから落ちたりする程度。



やはりそれだけ凄惨な歴史を経験してきたという事なのだろうか。

あるいは残虐的な想像力が長けているという事なのかもしれない。








ひたすら眼を突かれ過ぎて眼窩が大きなくぼみになっちゃってる人。





ノコギリで挽かれ続ける人。イテテ…。





シンプルに殴られ続ける人。




ギリのところで鬼の責めをかわし続ける達人もいた。






最初は絶叫シーンとか不気味な照明とか音楽にビビっていたのだが、段々感覚がマヒしてきて、もっと残酷なシーンはないのか期待している自分に気が付いた。おお恐。

みんな頑張れ!




地獄の世界から生還したら今度は天堂



いわゆる極楽のようだ。

この極楽世界は龍の胴体の中を進んでいく。

つまり曲がりくねって上ったり下ったり複雑な道なのだ。



途中途中にはシンプルな極楽世界が展開されている。



案外質素な極楽。

それもそのはず。人間の想像力は快楽方向にはあまり機能せず、嫌な事や痛い事を想像するときにだけ能力を発揮するのだ。

それが人間の業というものだろう。



立川談志は落語とは人間の業の肯定といったが、なるほど、こんな地獄極楽を見ても人間の業が垣間見えてくるものだ。



それにしても中華貴族風の人々にまじって蝶ネクタイにスーツのオッサンがちょくちょく混ざっているのが気になる。



他はみんな時代劇のような恰好をしているだけに凄く気になるぞ。




最後は仏様の教えに帰依して見事極楽クリア。






気がつけば随分高いところまで来たなあ。





出口は龍の口の中から外へ出る。



ダイナミックでドラマチックすぎる構成ではないか!

ちなみに愚息はこの階段で思いっきりコケてました。

雨強かったもんなあ。



久々の麻豆代天府パトロール、以前から半分廃墟みたいになってた水晶宮(ミニ水族館)は閉鎖されていたが、それ以外は通常営業してました。

数年前この辺りで大きな地震があったので心配していたのだが、大きな損傷はなかったようでホッとしたよ。



やっぱりココは面白い!大満足の麻豆代天府再訪であった。



次へGOGO!

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