愛宕念仏寺/京都市


 

関西版ぴあで以前ひさうちみちお氏が推薦していた、新式の五百羅漢が並ぶモダンな寺〜という基礎知識で、ま、新しい系だから話半分に〜などという感じで行ったのですが、う〜ん意外!


なんというか、優しさと暖かさに包まれている、実に味わい深いイイ寺なのです。まさに”癒し”の寺。 高低差のある地形を生かした境内には、大口開けて笑ったりうつむいたり泣いたり、と実に様々な表情を持った数千もの羅漢が並んでいます。

    

羅漢といっても、いわゆる他所にある僧を模したものとはかなり異なった、現代彫刻(ファンシーおみやげもの仏像という感じ)で、ピカソやダリ風に崩れた像、 ギターや酒ビンやスケッチブックなどモノを手にした像、と収める人の望み通りに造られているようです。


    

そうした数千の羅漢が、揃って参拝者を優しく迎えてくれるのです。


    

新しい像とはいえ、いい感じに苔がむしており、それも大きな魅力となっています。ほんとこういう魅力は写真では絶対にわからないものですねえ。

    

しばし心安らぐ時間を過ごしたいアナタにお薦め。

ちなみに副住職はシンセサイザーで作曲+演奏されるそうで、CDも購入できます。

    

帰りは歩いて下っていくと、時代劇の宿場街、といった風情の高級料亭などが立ち並ぶ通りに出ます。お薄でもいただいて行きましょう。(おかみは着物に日本髪)


1997.5.
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