越南珍寺劇場3
珍寺大道場ベトナム編




サンワールドバナヒルズ/BaNaHills






越南珍寺劇場3、最後はダナンからお送りしたい。


2年前にも滞在した勝手知ったる街だ。


今回はフライトの関係で、半日だけの滞在だったが、是非行ってみたいところがあったのだ。




それはサンワールドバナヒルズというテーマパークだ。




海沿いにあるダナンの街から二十数キロ西にある山上のテーマパークだ。

観光資源の少ないダナンの貴重な娯楽施設といえよう。




↑これが全体像。

山の上に行くには複数の系統のロープウェイがある。

そのロープウェイに乗っていくとフランスの街並みを模した世界が広がる、というわけ。


オープンは2013年。その後もどんどん施設が増え続けている。




エントランスホールから大賑わい。

不思議な事にニャチャンやダラットに大勢いたロシア人はほとんどおらず、ここダナンは中国と韓国の団体さんが多い。


このテーマパーク、入場料が激高い。

まあ、ロープウェイ代を兼ねている、という事なのだろうが、それにしてもベトナムとは思えない程、食事も土産物も異次元的に高い


旅の最終日ということもあり、手持ちのベトナムドンも少なかったので、食事はカップラーメンでしたよ…。



フランスの街並みを再現した、という割にはフレンチ要素はあまりない。

むしろ仏像とかがあったりして。




通路の天井にももベトナムの街並みの写真。

…ほんとにフランスの街があるのかな?




そんなこんなでロープウェイで出発!

世界最長のロープウェイなんだって。




速い!

高い!


高いところが苦手な人には結構厳しい乗り物ではなかろうか。




標高1500メートルまで一気に登っていく。

段々霧が濃くなってきて、幽玄の世界へと向かっていく気分。

あ、何か巨大なシルエットが見えますね…。

あとで行きましょう。




というわけで世界一長いロープウェイ(今は2位だとか)を楽しんだ後は、最大のお目当てに向かいましょう。




そう、これが観たかったのですよ!

2018年に完成したばかりのゴールデンブリッジ、別名神の手。




まるで巨大な大仏さんが橋を支えているかのような眺め。




実際には手だけなんですけど。

完成したばかりだが、苔やヒビなども作り込んであり、さも昔からあったかのような雰囲気。




勿論新婚さんも記念撮影に来てます。

以前、フエの廃遊園地で記念撮影していたカップルもいたけど、ココの方がイイよね。

…え?どっちもどっちだって?




この日は霧が濃く、両方の手を同時に写すのも難しいコンディション。

しかもベトナムとは思えない程寒い!




短パンのフランス人も震えながら現在地をチェックしてました。

ベトナムまで来てフランスの街並みが観たいのかあ。

でも、自分も異国で日本庭園とかあったらやっぱり観に行っちゃうだろうなあ。





…というわけで次に向かったのは大仏さん。

フランスの街並みは?それは後で。




一応、リンウン寺ChuaLinhUngというお寺の名前があった。




薄霧の中、鎮座する大仏さんは高さ27m。




端正な顔立ちが多いベトナムの大仏の中では比較的しもぶくれ顔の部類に入ろう。




台座には仏教説話のレリーフが刻まれている。





台座の裏からこんにちは。




…と思ったら中は物置でした。




順番が逆になってしまったが立派な山門。




大雄寶殿(本堂)。




三尊像が祀られていて、お坊さんもいた。




仏前にはちゃんと供え物が並んでいた。テーマパークの中にある割にはガチな寺だった。







てなわけでバナヒルズの心臓部、フランスの街並み。




それらしい建物が並び大勢の人が訪れていたが、何というか…そんなに面白くなかったな。




屋内アトラクションなどもあったが、俺は大仏さんの方がいいや。





初めて訪問した2003年に比べたらベトナムの人たちも豊かになったもんだなあ。

物乞いもいないし、ぼったくりタクシーもいない。

他の東南アジア諸国もそうだが、国自体が経済的に豊かになっていくほど何となく「こんなだったっけ?」という違和感のような想いが沸々と湧いてくる。

スーパーやコンビニで正規価格で買い物してカフェでお茶して…って、そんな事がしたかったんだっけ?って…。


いや、こんな小綺麗なテーマパークとかに来てる自分の所為なんですけど…。


ただ、自分は何を求めてアジアに来てたんだっけ、という辺りを一旦整理する時期にそろそろ差し掛かっているように思えた。

それが今回のベトナムの旅の最後の日に達した結論かな。





天気がいいとこんな風に見えるらしい。




大仏もこんな風に見えるらしい。






出口には越英中韓語でさようならと書かれていた。






おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな







越南珍寺劇場3、これにてお開きでございます。






おしまい

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