珍寺的篠栗霊場巡り

43番明石寺



珍寺的篠栗霊場巡り、お次は43番明石寺、なのだがその前に篠栗で気になるあんなところやこんなところをちょいとチェック。


篠栗のど真ん中を東西に貫く国道201号線は福岡と筑豊を結ぶ大動脈である。

気の狂ったようなスピードで爆走する車と昔ながらの歩きお遍路さんのギャップはそのまま今の社会の映し鏡のようでもある。


そんな国道沿いにある近代的なお寺…ん?お寺…じゃないのか?



「篠栗町葬祭場 天空会館 鉄閣寺」だそうです。

お寺の多い篠栗だけに札所かと思ったら葬祭場とは。トホホ…

金閣寺、銀閣寺、そして鉄閣寺。素晴らし過ぎるネーミングですね。

じゃ銅閣寺はないんかい、との声が。へっへっへっ…ありますぜ、ダンナ。

築地本願寺などでお馴染みの伊藤忠太が設計した京都の祇園閣は別名銅閣寺と呼ばれておるのですよ。

そう考えると他にも〇閣寺なる建物が日本のどこかにあるのかも。

鋼閣寺、鉛閣寺、白金閣寺、アルミ閣寺…





で、その鉄閣寺のすぐ近くにはあやしい城が。



はい。こちらは和食レストラン楽楽庵。

ホテルも併設されていて大名気分で篠栗の里を睥睨する事が出来る。篠栗に宿泊の際は是非利用してみたいものだ。





お次はこちら。



当サイトを前世紀からご覧いただいている超熱心な読者様(ありがとねっ!)には見覚えがあろう。

かつてゴンタローの家として紹介したセルフビルドのミニ霊場である。

ここへ来たのは10年以上前、ということになろう。

    

水産加工場の片隅にあるナゾのミニ霊場。

かつてここの主人様とされていたゴンタロー(御犬様 雑種 ♂)の姿は見えず、ついでにゴンタローの召使いとされていた方も不在であった。

小石や貝殻で飾り立てられたミニミニ霊場は以前より若干荒廃感が漂っているようにも思えたが、加工場そのものは稼動しているようだし(この日は休業していたが)まるっきり放置されている風でもなかったので何となく安心したりなんかして。




あちこちフラフラと寄り道しつつ、本題の篠栗霊場である。

43番、大きな不動明王像が目印の明石寺である。



この寺は九州三十三観音霊場の33番札所でもある。

篠栗の札所の中でも比較的大きな寺といえよう。

寺は鳴渕ダムのすぐ下。

全国広し、と言えどもダムと大仏(不動サマですけど)のツーショットが見られるところはそうそうないだろう。



四角い門と丸い門がある。

四角い門は男性用の金剛門、丸い門は女性用で胎蔵門という。

門柱をみると「厄除の寺 明石寺」とある。


このように霊場では各札所が個性を強調するためにキャラ設定することが多々ある。

こういった祈願の専門性を前面に押し出す事で他の札所との差別化を図り、巡礼自体がバラエティになっていくのだ。

同じようなお寺を諾々と巡っていると単なるスタンプラリーと化してしまう危険性もあるが、次は厄除けだ、次は縁結びだ、と様々なご利益のある寺が次々に現れたら励みになるでしょう。


境内には仏手や、常設なのかどうか知らないが紅白のダブルリングが設置されているのがマジカル。

ちなみに階段も左が女坂、右側が男坂と分かれている。



つまり、ここは四国八十八ヵ所の23番札所、厄除で有名な徳島県の薬王寺を模しているのだ。

本家の厄除け坂は一円玉がたくさん置かれていたが、ここは1円玉の代わりに桜の花びらが大量に落ちてました。





で、件の大不動明王像。大きさは10メートルほど。

    

赤、というより銅に近い色の不動サマ。光を反射して燃え上がり効果を存分に発揮しているぞ。

立っているだけで燃焼、炎上!



この不動サマ、誰かさんとそっくり

↓ ホラ ↓

    
           ここの ↑                  ↑ こないだ行ったお寺

ね。

実はこの、同じプロトタイプの不動サマって全国にいくつかあるんです。

皆さんもお寺で10mほどの不動サマがいたらチェックしてみてください。ここの兄弟かもしれませんから。

判別ポイントとしては後のファイヤーパターン、服の皺などを見比べてみてくださいな。


というわけでチェックシートを作ってみました。


これをお財布にでも入れておけば、不意に巨大不動明王に出会った時でも即チェックが可能。

またお財布に入れておくことでいつでも財政状況火の車!的スリリングな状況が楽しめるかもしれませんのでお試しあれ。



てな訳で階段を上り、不動サマの足元で迫力を堪能。



そして階段を降りて台座の中に展開されている戒壇巡りへ。

さっきからチビッコたちが出たり入ったり出たり入ったり。暗いのを良い事に追いかけっこをしている。



内部は真っ暗で、途中千体不動尊という不動サマのミニチュアが並んでいる護摩壇があった。

真っ暗な中を壁に手を添えてゆっくり歩いているとチビッコたちがすぐ脇を駆け抜けていく。

御前等、蝙蝠か…



その他、境内には様々な仏像があり、中々油断ならぬお寺であった。

    



門を出て振り返るとこんな。



ああ、ファイヤーの裏に厄除波切不動…と書いてある。

わっかりやすいなあ。

避雷針がいい感じですね。




駐車場の片隅ではお遍路さんたちがビニールシートを広げて少し早いランチタイムに入っていた。

お、もうそんな時間か。



どういうわけかこの人達、メガネをかけてるんですけどそれがなぜか、視力検査用のレンズが何枚も重ねて入れるタイプのヤツ。

いや。別にいいんすけど…



次の霊場にトライアル!

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